《ヒプノシス・ヒプノセラピーの語源》 
ヒプノシスの語源はヒプノス[Hypnos]というギリシャの【眠りの神】の名前です。 ギリシャ神話の夢の神であるモフェウス[Morpheus]の父だそうで
夢の神さまの父が眠りの神さまというのは、わかりやすいですね。
もう1人アスクレーピオス[Asklepios]という神さまがいます。
太陽神アポロンの息子で死者をよみがえらせるほどの名医でしたが
死者の蘇生が自然の摂理に反する行為としてゼウスによって雷光を受けて死にます。
その後、名医としての偉業をたたえられて星座(蛇遣い座)となり、治癒神となります。
古代ギリシャではアスクレーピオス信仰というものがあり
エピダウロスに代表されるアスクレーピオスの神殿などで
人々は聖なる儀式として眠り、夢のなかで
医術の神であるアスクレーピオスによって病氣を癒してもらったり
治療法を教えてもらったりしていたそうです。
いくつかのアスクレーピオスの神殿には眠りの神であるヒプノス神も
まつられているとのことです。

セラピストというのはその神殿に仕える司祭のことで、決して
夢の判断や治療そのものを行うことはなく、あくまでも
アスクレーピオス神に仕えて、信者の世話をする人だったわけです。
そういう意味では、ヒプノセラピストはあなたがヒプノ状態に入るために
すべての環境を心地よく神聖に整える係と言えます。
この夢から答えや治癒力をもらうことを
Dream Incubation(夢の孵化)と呼びます。
日本でも夢殿というものがあるくらいで、いわゆる瞑想状態で
神仏の助言を受けとる方法を使っていたことが想像できます。
明恵というお坊さんは夢からたくさんの叡智をうけとって
人生にいかしていました。
ヒプノシスは【意図的に見る夢】です。夢そのものも
ヒプノシスも、自分の内側をみるそれだけで
病氣が癒されることもありますし、答えがはっきりとわかることもあります。
また、卵を抱くように内側からの情報を大切に抱いてあたためて
初めて治癒力や問題に対する答えが生まれてくることもあるのです。
どちらにしても、治癒力も答えも、あなたが自分の魂との会話を始めることによって
手にはいるものなのです。

     参考文献 夢の治癒力      C.A.マイヤー著 筑摩書房
          ドリームヘルパー   ヘンリー・リード著 たま出版
          明恵 夢を生きる   河合隼雄著  京都松柏社